魂が震える

 

昨日は当初予定になかった名古屋全賃フェアにお邪魔してきました。東京での打ち合わせが夜になったので強行突破することにしました。その後に東京での打ち合わせが夕方からになったため、本当のとんぼ返りです。

 

しかし今回もお宝不動産の沢さんの運転手ですのでお話を聞けるチャンスですから無理してみました。名古屋についたところでゲリラっぽい雨があり事故がいくつかあったようです。到着が予定より遅れ、今回もほとんどブースは回ることができませんでした(汗)

 

しかし今回是非聞いてみたいセミナーが朝一にあったのでそれだけ聞いてタクシーに飛び乗り、東京へ向かったのでした。この記事は生まれてはじめての「のぞみ」の中で書いています。(静岡は止まらないんだよ~笑)

 

今回のテーマですが、そのセミナーのことです。加藤鉎一さんという新築を長いことやっているベテラン大家さんのお話です。

 

私は「いつかは新築」と思っています。それはやはり新築にはリスクをとってあまりあるリターンと夢があるから。しかしこの加藤さんのスタートはそうではなかったのです。一家の大黒柱を早くに失い、苦労して苦労して導き出した答えが賃貸経営だったようです。お話の中心であるご自身の第一号物件に思い入れがあり、その物件があるから今があるということがお話からにじみ出ていました。とても堅実・誠実そうな方でファンになりました。

 

不動産の世界でも大家さんタイプと投資家タイプがあると思うのですが、この方は大家さんタイプの方です。私は借り入れをしない不動産「投資」は魅力がないと思っています。しかしこの方は借り入れは「悪」といいます。

 

私も信念がありますから借り入れを悪とは思いませんが、昭和38年築の借り入れのない物件だからいろいろなサービスができるというお話は納得できました。この物件は加藤さんの苦労された最初の思い入れのある物件です。今でも高齢者対象のいろいろなサービスをつけての高付加価値アパートとして活躍中です。素晴らしいことです。

 

借り入れがないからいろいろなことが先行してできる。これは真実です。投資家タイプは、とかく建物の劣化に目を背けます。不動産投資は息の長いということを忘れてしまうかのようです。もしくはそのタイミングで売抜けることを最優先しています。

 

「入居者に選ばれる」ことを最優先に考えるならば、この加藤さんのように先手先手を打っていくべきです。この決断力を支えているのは間違いなく借り入れがないことによる余剰キャッシュです。投資家のタイプもうまくいっているときはいいと思うのですが、タイミングをうまく掴めない人には大家タイプの考えで、堅実に運営されるのがいいと感じました。

 

とにかく全身から大家の意地を感じるセミナーでした。一度も観客を観ることなく掴みをとることもなく、しかしご年齢とは思えない張りのある声で1時間ぶっとおしでしゃべられてました。

 

最近のセミナーにはない感動がありました。魂が震えました。私も投資家であるのか大家であるのかという判断を迫られています。どちらをとっても厳しい道です。心していきたいと気合いが入りました。

 

 

以下 備忘録

 

昭和38年は住宅不足で建てれば入る時代。現代とは違う。新築にも魂が入っていないものはだめ。同時に中古でも魂が入っていれば新築に負けることはない。

 

入居者の層を変え現在も現役。しかし建物は50年前のものとは思えないほどきれい。設備も研究されている。

 

1回の改装で10年耐えられるものを、同時に2回以上の退去に耐えられる先を見通した改装を目指す。

 

魅力ある物件は入居者に選ばれるだけでなく他の比較されることもない。

 

新築建築費のダウン。新築の家賃下落に耐えられる幅が広がっている。

加藤さんセミナー